家族としてみると、通常生活に近付いてくれればくれるほど嬉しいのですが、体の内部構造が変わっているために、そんなに簡単に期待通りにはならないようです。
それはそうです。
神経節をとった場合もそうなんですけど、そもそも腸は異物が入ってきたときには、さっさと排出しようと努力します。
これが下痢です。
膵頭十二指腸切除で、胃の機能が若干弱くなり、胆汁や膵液なども今までとは違うところから混ぜられて、若干消化不良的に小腸に送られてきたら、小腸は「あ、あんまり良い状態じゃないものが送られてきた」ってことで、さっさと大腸に送ろうとします。
これに体全体が慣れるまでには、だいぶ時間が掛かるはずです。(治ると言うよりも、慣れるです)
だって、生まれてからずっとやってきた仕事が変わるわけですから。
そして、この下痢をそのままにした場合・・・・
確かに面倒なことにはなるわけですが、胃腸の調子としては、すこぶる快適なようです。
これを下痢止めを使うと、トイレの回数が減って楽にはなるのですが、逆に胃腸のスッキリ感はなくなるようです。
本人もそうなのですが、特に家族が「今まで通りの生活」を強く望みすぎると、
なかなか思うようにならない体に対して、残念に思ったり、不審に思ったり。
ついでに、あまり家族がそれに焦りすぎると、本人も焦りがあったり、家族の期待に応えようとして頑張ったり・・・
なので、先ず第一は「おちつけ」ってことだと思います。
その場その場で楽な方法を考えて「下痢してもスッキリするからいいや」位の気持ちの時があってもいいんじゃないか?と思います。
その意味では、薬は多くの種類をもらっておいて、その時毎に自分で調節する、ってぐらいの感じで。
薬に頼らない体の方が良いのはよく分かります。
ある意味では、薬を飲んでいるウチは、病気を意識しますから。
だけど、「薬に頼っちゃった方が楽なときもある」とかんがえてみてはどうでしょうか?
そうすると、ウチの場合ですが、この楽な気持ちと比例して、食欲が戻ってきていました。
下痢してもスッキリするから食べられる・・・これを
下痢しちゃうから、ビクビクしながら食べる、とか、あまり気を回しすぎると、食事そのものが「仕事」になっちゃって、なかなか食欲というポジティブな気持ちに変わってくれないのかもしれないです。
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