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がん(膵臓癌)に出会って初めて判ったこと

家族がステージ4すい臓癌・手術不適から、手術にこぎつけた

くだらない会話が大事

外来と入院病棟は直接は繋がっていませんが、ほぼ毎週のように通っていた僕たちは、どちらのフロアでも顔なじみになっていました。
担当医やチームの医師を含めて、看護師さんや看護助手さん、受付の人、2年ぐらいだけどこちらもちょっとでも仲良くなっておこうと思っていました。
看護助手さんはベテランさん(たぶん年齢(^^;)が多かったせいか良く声を掛けてくれましたね。
「あらー、今回は何ぃ?」「ええ、5回目の検査ですぅ」「あらあら、また大変だねー、がんばってねー」なんて感じ。
大きい病院ですよ。だけど、割と有名人になっちゃっていたかも知れません。

先生が回診に来たときも、少しでも気を引くために、電動のオープナーとかマジックハンドをこれ見よがしに置いておきましたから。
そうやって、少しでもお互いが緊張がなく接することが出来ると、自ずと会話の時間も多くなりますし、通常では言いそびれるちょっとした変化なども言いやすくなっていました。
おそらく、病院側も同じで、割といろいろと気軽に話してくれていました。

話をしたけど、あまり理解できなくて治療が進む、ということは色々な場面で見てきました。
例えば、入院していたときに、斜め向かいの患者さんが家族の方とこんな話をしていました。
「今度、新しい薬に変えるかどうか返事しなきゃ無いんだけど、効くか効かないかわかんないっていうから、断るよ」と。
聞こえてきちゃったんです。

おそらく、抗癌剤を変更しなきゃいけない局面だったのでしょう。
だけど、抗癌剤は全ての人に効く薬ではないですよね。
だから本来ならば「3~4割の方には大きな効果がある、という結果が出ていますが、こればかりは試さないとわかりません」
ってのが大元のニュアンスでしょう。
そして、たぶん「これが効きにくかったら、次の薬を検討します。合う薬があるはずですから頑張りましょう」的なことも付け加えるはずです。

だけど、風邪の治療や、骨折や傷の治療と同じように捉えている患者だとすれば、これを正しく説明するには大変な時間が掛かります。
僕らも、最初に先生と2時間やり合わなかったら、こう考えないでしょうから。
そうすると、お互いに「説明してくれない」「説明しても判らない」「時間が無い」で、、、「おまかせします」

これは、不幸ですね。
もちろん、本来であれば医療者側が丁寧に説明するのが筋です。
だけど医療者には時間がありません。たくさんの患者を診ています。
そうすると、一応説明はした、了解も得た、サインももらった・・・という治療になってしまいます。

結局、しばらくして回診に来た担当医にその方は「別のクスリのお話、あれはちょっと・・・」「あ、わかりました。じゃやめますね」
と、足早に医師は帰っていきました。

今は便利な世の中です。
ネット上にはたくさんの情報が流れています。もちろん、有益なものも、無益なものも、有害なものも。
これらを味方に出来るかどうかは、治療の上でもの凄く大事なんだと思うんですね。
相手のせいにするのは簡単です。だけど、その代償が命では割に合いません。

随分最初の方の記事で書きましたが、医療はマジックではないです。
単純な科学・化学の気の遠くなる積み重ねで成り立っています。
分かろうと思って調べれば、かなり答えに近付くことが出来ます。
これらを総動員して、医師と病院と力を合わせていく。
このことが、患者と家族が出来る最大限の治療かも知れません。

医師も、そのような患者・家族であったなら、ある程度専門的な話をしても理解できる、と思ってくれます。
格段に情報量が増えますし、こちらの状況や要望も応えてくれるようになります。
なによりも、それを知っていることで、医師にチャレンジさせることが出来るのですから。

医師とのコミュニケーション。
本来ならばプロの方、医師の方が患者に寄り添うべきなのは判っています。
だけど、そうはならない現実もあります。そのままで良いと思わないでしょ?
是非論じゃ、命は守れないですから。

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テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

  1. 2017/02/02(木) 19:41:31|
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