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がん(膵臓癌)に出会って初めて判ったこと

家族がステージ4すい臓癌・手術不適から、手術にこぎつけた

まだまだ落ち着きません

一ヶ月以上書かないでいると、広告が入るのか・・・・
ってことで、無理矢理書きます。
このブログに来られている方は、闘病中のご本人やご家族の方も多いので、なんとか参考になることを書きたかったのですが、たまにはこういうことも書かせて下さい。

四十九日が過ぎましたが、まだまだ落ち着く状況ではありません。
大分慣れたのですが、いちいち予想もしない小さいものが、彼女との思い出を、そして考えていただろう事を伝えてきます。
タダでさえ広い家なのに、ほぼ1人で生活して、店を開けて・・ってやっていたので、古いモノが捨てられずに残っちゃっているんですよね。
闘病するようになってから、その割合はかなり大きくなりました。

例えば、「賞味期限 18.3.28」と印字された白い紙製の箱が出てきました。
そうです。ケーキの箱ですね。
いつも外来の帰りにデパートなどで買い物をしていましたが、次の外来の前にボクの誕生日が来るので、そのお祝いのケーキを買ったのでした。
実は、僕自身はあまりケーキなどは好んで食べたりしません。
だけどカミさんの食の好みが子供と同じで、こういう理屈をつけないとケーキなどは食べられなかったからなんですね。

前の週の外来で、僕だけが突然に余命を聞いてしまい、緩和外来でどの様に説明されるのかで非常に苦労していたときでした。
あの日、仮にそのまま緩和入院の手続きをしていたらどうなっただろうか?などとも考えますが、当時の僕は「無理は出来ないけど、どうにかして希望を持ってもらいたい」と必死でした。
本人にそれが伝わってしまっていたかは、今では知るよしもありませんが、僕の気持ちはかなり乱れていたのは事実です。

買い物中に、僕はトイレに行きたくなりました。
荷物を持たせておく訳にはいかないので、テーブルのあるところで待っていてもらいました。
トイレから僕が出てくると、彼女はこちらに背を向けて待っていました。
彼女は僕が出てきたことをまだ知りません。
周りの誰も、余命僅かな彼女が僕を待っていて、その僕は今ここにいて、そんな関係なんてことは知りません。
つまり、この光景は、僕だけの光景なんです。
主治医の言葉通りなら、この貴重な光景は、もう見られない光景なのかも知れない・・・
そんな彼女の手には、さっき買ったばかりのケーキの箱だけがしっかりと握られていました。

こんな、箱の賞味期限表示にすら心を揺さぶられています。
当たり前の行動の、当たり前の光景は、僕にとっては貴重な一瞬だったのです。

テーマ: - ジャンル:心と身体

  1. 2018/07/16(月) 22:20:00|
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